2005.9.24.

小岩井農場

宮沢賢治詩碑

すみやかなすみやかな万法流転のなかに
小岩井のきれいな野はらや牧場の標本が
いかにも確かに継起するといふことが   
どんなに新鮮な奇蹟だらう          
      宮沢賢治
 宮沢賢治詩碑について

 この四行の碑文は、心象スケッチ「春と修羅」のなかの詩「小岩井農場」(パート1)から撰んだものです。若き日の宮沢賢治は、小岩井農場が好きで何度も訪れ、農場を舞台に詩や童話を書きました。なかでも「小岩井農場」の詩は591行という最長の作品で、賢治の思想がよく現れています。季節の循環を踏まえ、万物の生命が明滅するなかで、小岩井農場の姿がつぎつぎと更新していくさまに力を得、賢治が「あたらしくまつすぐに起きて」と自らをはげます契機となりました。
 なお碑文に添えられた宮沢賢治の文字は、親友である森佐一(森荘己池)宛手紙の封筒に書かれていた賢治の直筆です。

              


小岩井農場


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